史上最大のバーボンセミナーレポート
サントリーさんの研修見学に行ってきました!!
今回も勉強した事・感じた事をしっかりとお伝えしていきます。
研修会場に到着すると、正面スクリーンには、『史上最大のバーボンセミナー』の文字が。
バーボンと言えば、世界五大ウイスキーの一つ。
バーボンに、どんなイメージをもっていますか?
…。
落ち着いたバーのカウンターで、静かにオンザロックを飲む。
ローラの前はルパン三世の次元大介のイメージ・・・等。
僕はバーボンと言われて思い浮かんでくるのが、ジムビーム。
比較的軽くて飲みやすく、気軽に手をだせるイメージがあります。
バーボンの製法の定義は大きく4つ |
① 原料穀類の51%以上がトウモロコシであること。 |
② アルコール度数80度以下で蒸留。 |
③ 内側を焦がした新しいホワイトオークの樽で アルコール度数62.5度以下。 |
④ 原酒に水以外のものを加えない。 |
アメリカの誇り、喜びであるバーボンは、ケンタッキー州で生まれたウイスキーの1種。
ケンタッキー州周辺に多くの蒸留所が集まっている訳は、
主原料となるトウモロコシの栽培地帯で手に入れやすい。
また、オーク森林が多く、新樽の材料が大量に入手できます。
熟成に新樽を使用するのも、バーボンならでは。
味わいの特徴は、新樽由来の甘い香り。
激しく焼いた新樽にはバニリン成分が多く含まれていて、
「バニラの甘み」と「香ばしい甘み」を味わうことができます。
そして何より・・・、『水』
ここケンタッキー州はいたる所に、「ライムストーン」と呼ばれる石灰岩層を含む土地が多く、
水が岩層で濾過されるとカルシウムを豊富に含みます。
一方で風味を悪くするミネラル分・鉄分が除去されて、バーボン造りに適した水に変化。
世界中の人々を魅了する、数々のバーボンが誕生します。
僕の説明はこれくらいにして、研修の話を聞きたいですよね。
今回、メーカーズマーク・ブランドマネージャーの杉本さんが、
バーボンの世界へと連れて行ってくれました。
近年のウイスキー市場は、国産・輸入共に伸長を続けており、バーボンも同様に伸びているそうです。
その理由の一つが、米国で注目されている。
「ミレニアルズ世代」
???
初めて耳にするワードです。
どんな世代かと言うと、1980年から2000年の間に生まれた若者達。
日本で言う、ゆとり世代にウィスキーの人気が高まってきているようです。
特に日本は、「外飲み」でバーボンを飲み始めたという人が多く、
「飲みやすさ」「甘さ」などが選ばれ、リピート率が高いとの事。
確かに最近、飲食店でメニューに挙げられているのを目にします。
「一杯目、これ飲んでみよう!」と思う気持ち、すごくわかります。
食事との相性も良いので、リピートされるのも納得です。
次に「2015年・世界バーボン販売ランキング」を見せていただきました。
ジムビームのこの販売量、圧倒的です!!
他とは比べ物になりません。
ここまで大きく差があるとは、思いませんでした。
その表にランクインしている、赤い封蝋が目をひく、メーカーズマーク。
杉本さんから、貴重なお話をじっくりと聞くことが出来ました。
このメーカーズマーク、初のクラフトバーボンであり、
現在稼働する世界最古のバーボン蒸留所として
ギネスに認定されています。
メーカーズマークの原料の特徴は、
契約農家が栽培した、最高品質の厳選されたトウモロコシ。
麦芽は六条大麦を使用。
そして何よりも特徴的なのが、「赤色冬小麦」を使用しています。
よりまろやかさを高めるために、この冬小麦に辿り着いたのは、
なんと、パン作りからなんです。
通常バーボンにはライ麦を使用します。
ライ麦の風味は、ピリッとしたスパイシーさ、かすかな苦味も・・・。
何百ものパンを焼き、最もベストな原料を探し続けた結果の冬小麦。
この冬小麦が、ふくらみのある柔らかで繊細な香味を育む重要な約割を担っています。
絶妙な味わいが生まれる原料の配合比率は、
トウモロコシ70%、小麦16%、大麦麦芽14%です。
樽詰め後、均等な熟成を心がけながら、6年程の熟成。
その後、メーカーズマークのシンボルでもある赤い封蝋が施されます。
この封蝋、熟練スタッフが1本1本手造りで仕上げているそうです。
まさに、唯一無二のバーボンの証です。
試飲タイムに突入!
しっかり味わってきました!
色合いは、赤に近いオレンジ。
アルコール香はあまり感じず、樽からくるバニラの香り漂う中に、
ほんのりと甘いキャラメルの香りも感じます。
まずは、一口。
口当たりはなめらかで、ふっくらとした甘み、フルーティな味わいを感じます。
落ち着きもあり、心地よく余韻が続きます。
この味わいは冬小麦由来のものなのでしょうが、
沢山のこだわりを聞いてからの試飲なのか
造り手の優しさ、想いも詰まっていることが実感できます。。
あ~美味いな、これ。
ゆっくり、じっくり、味わいたい逸品です。
ストレート、ロックでも美味しいメーカーズマークですが、
今回、特別なハイボールの作り方を教えてもらいました。
グラスにたっぷりの氷を入れ、1:4(ソーダ)の割合でハイボールを作ります。
そして最後にオレンジピールを軽く絞る。
このオレンジピールがポイント!!
オレンジの皮の表面のところだけを削り、真上からではなく、グラスの横からシュッと。
こうすることで、香りだけがグラスに広がり、上品で美味しいハイボールが出来上がります。
オレンジの甘い香りが、ふわっと香り、
メーカーズマークの甘みとマッチ。
テイスティングは他にも3種類ありました。
紹介します。
まずジャックダニエルから。
今回試飲した中で、一番バニラの香りを強く感じました。
実はジャックダニエルだけテネシーウイスキー。
テネシーウイスキーの特徴の一つが、「サトウカエデの木を原料に使った炭で濾過をする」こと。
そのせいか、クリアな味わいに感じました。とても飲みやすい!
次にワイルドターキー。
色合いは、深い琥珀色。
これは内側を強く焦がしたオーク樽によるものだそうです。
ワニ革に似た焦げ方、クロコダイル・スキンとも呼ばれています。
アルコール度数50度、更にライ麦比率が高いことからくるスパイシーさで
ガツン!とした味わい。
しかし、キャラメルのような甘みやコクも感じ、ロックでじっくりと飲みたいバーボン!
その後のジムビーム。バランスの良さに驚きました!!
口に入れた瞬間に広がる、軽く甘いバニラの香り、穀物の香ばしさ、
ふんわりと樽の風味・・・に浸っていると、スっとキレる。
僕の中で、これぞ「ザ・バーボン」。
それぞれのバーボンの旨さの余韻に浸っていると、
なんと!!あのメーカーズマークのディッピング(封蝋)作業を
体験させてもらえることに!
おお~~、すげぇ~~!
一般の方はできないそうですが、
今回、とってもとっても特別に体験させていただきました。
僕もですが、住田屋の皆、大興奮です!!!!!
まずは作業するにあたっての注意点を。
200度!? これは心してかからないと!
先陣を切って、我らが住田社長から。
ゴーグルやメーカーズマークのエプロン等を身につけた姿は
まるで熟練職人。似合っています!
僕もケガ防止のため、重装備に着替え、いざ!!
このディッピング作業、やはり結構難しいようで、
なかなか販売されているもののように、
上手く蝋が流れる人はいないようです。
が!!、
「住田屋さん、皆さん上手ですね!」と褒めていただきました。
現地の人が、売り物として出す作業を、僕も体験することが出来て感動しました。
ウイスキー界では小さな蒸留所とはいえ、全てを手作業でディッピングするのは大変です。
しかし、全てが違う表情になるメーカーズマーク。
改めて「手造り」の良さを感じました。
まとめ
ディッピング作業は、本当に貴重な経験になりました。
いつも目にしているメーカーズマークのように、 バランスよく蝋を垂らせたつもりでしたが
実際商品と見比べると・・・う~ん。65点。
一回で封蝋を施すのは難しいと実感しました。
全てを丁寧に、一つ一つ手作業にこだわることで
個性が変わるメーカーズマーク。
かっこいいです。
僕も「唯一無二」の存在になれるよう、頑張ります!
僕は呉海岸店に勤務しています。
メーカーズマークの売場に、僕たちがディッピングしたボトルを
飾っていますので、ぜひ見に来てください!
このレポートを見てバーボンに興味を持ってくれた方、是非、ご来店下さい!
もちろんバーボン、お酒に興味のない方も大歓迎です!
従業員一同お待ちしております!!
そして、住田屋では今年より、ジムビームとメーカーズマークの
スタンプキャンペーンが始まりました。
よろしくお願いします。
以上、荒谷有貴のレポートでした。