2013年10月30日にサッポロ岡山ワイナリーに研修に行ってきました!

 門を越えて少し歩くとそこには南仏風の建物が…まるでヨーロッパにきたみたいです!

この建物の上には鐘楼があって1日数回鳴り響きます。
その鐘の音はとても綺麗でより雰囲気をつくってくれます。

 この建物の北西側には小さな葡萄畑があります。
  
この葡萄畑は地元の小学生が栽培している畑だそうで、去年は約200kgの葡萄が収穫できたそうです。


 葡萄畑の横を進み、ワイナリーの中にある部屋に案内され、
そこで工場長の田中さんと製造部長の藤岡さんに御挨拶。

左が藤岡さん     右が田中さん   よろしくお願いしまーす!

 今回は製造部長の藤岡さんに案内していただきました。

 まずは施設見学。
特別に樽貯蔵庫なども見学させていただけるということで、作業着とヘルメットを着用し、いざ見学へ!!

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ウサギ??
 




ではさっそく施設見学へ…
 まずは製造ライン。
通路の両サイドに製造ラインがあり、通路左にあるのは1号列。

 ここでたくさんのワインが瓶詰されているんですね!
 この1号列では1分間に100本も製造されています。

ライン途中の部屋はクリーンルームという除菌された部屋でボトリングされています。
光に色がついているのは、虫が見ると黒く見えるらしく虫が入ってこないようにするためだそうです。

この部屋を出るときにシャワーリング(瓶を洗う)をして外へでてきます。

 通路右の製造ラインは2号列。2号列は1号列よりも多く生産でき、
1分間に200本、1日約5000ケース製造しているそうです。

ここではコルクタイプのワインはできませんが、キャップタイプのスパークリングなども製造しています。
 
次に通路の途中で賞状が飾られていました。

これは日本の国際ワインコンクールで受賞したワインの賞状など。

 ここで気づいたのですが、見学コースにはバックミュージックが…
いろいろな場所に行かせて頂きましたが、音楽が流れているのは初めて。
オシャレだなと思いました!!

 また少し進むと左手にワインが出来るまでの製造工程が説明されているボードがありました。






 それではここで赤ワインの製造工程を簡単に。


 まずは大きな機械(徐梗機)によって梗を取り除き、粒と分けます。
そして葡萄を潰し、果汁を作ります。

これが徐梗機。



 次に発酵。

赤ワインの醸造では、赤い色素やタンニンを多く抽出するため、
果肉・果皮・種子はそのままにしておきます。

このように果皮などを取り除かない発酵法を「かもし発酵」と言います。
7~10日間かもし発酵を行い色素と渋みがしっかり抽出されたところで果皮等を取り出します。

その後も発酵を続け、2週間ほどでアルコール度数12~13度のワインが出来上がります。
その後、樽などで熟成されるワインもあります。



 ―豆知識―

※赤ワインの中にはリンゴ酸という酸が多く含まれています。
このリンゴ酸は言うなればとてもシャープで酸味のある酸。

ワインでは冷えた時においしさを感じる酸です。

ここに乳酸菌を加えて、リンゴ酸を乳酸に変えます。

これを「マロラクティック発酵(乳酸発酵)」といい赤ワイン作りに用いられる方法です。


乳酸の特徴は、リンゴ酸と比べ、まろやかでやわらかい酸で、常温でおいしさを感じる酸なんです。
だから赤ワインは常温で飲むことが多いんですね!

 白ワインの場合は、果汁を抽出したら果皮等はすべて取り除きます。

種子を取り除くためタンニンによる渋みも少なく、リンゴ酸のフレッシュさを感じるワインになります。
 ロゼワインはかもし発酵の期間を短くすることで、綺麗なピンク色になります。

ここで岡山ワイナリーの主要品種のマスカットベリーAと赤ワイン用葡萄のカベルネ・ソーヴィニヨンを比較してみましょう!

 
マスカットベリーAの写真

 マスカットベリーA…皮は薄く粒が大きい。種は小さい。

 
カベルネ・ソーヴィニヨンの写真

 カベルネ・ソーヴィニヨン…皮は厚く、粒は小さい。種は大きい。

 ベリーAは生食用葡萄としても重要な品種です。

ニューベリーAという名前の葡萄をスーパーなどで見たことありませんか?
あれは種なしのベリーAなんです!

それに対してカベルネは噛むとグシャっと果汁がにじみ出るそうです。
そして厚い皮と大きな種。食用には向かないですが、ワインに適した葡萄なのです。

なぜワインに適しているかと言うと、赤ワインにはタンニンと言われる渋みがあります。
これは、種や果皮からくるもので熟成させればまろやかになり、筋の通ったワインに仕上がります。

そして、一粒の果実が小さく皮や種の占める量が多ければそれだけタンニンの量も多くなり、
どっしりしたワインに仕上がりることが多くなります。

フランスボルドーワインではよく使用されているブドウ品種です。
説明書きに果実味のあるワインと説明されているものがありますが、
この果実味の一番大事なのは、皮と実の間にある部分が重要となってきます。 

皆さん、葡萄を食べた時に皮の内側の粘膜の様な部分が
とても風味豊かに感じたことはないですか?
そう!それがワインに重要な果実味へとつながっていくんです!

そんなワインにとって重要な葡萄ですが、収穫のタイミングがとても大切なんです。

葡萄の糖度や酸度はもちろん、種を噛み潰して感じるタンニンも一つの指標だそうです。
熟していない葡萄は渋みが荒く、熟すにつれてまろやかになります。









 では見学にもどります。

次に見えたのはコルクに用いられるコルク樫の皮が展示されていました。
コルクってどんなものかご存じですか?

 現在は主にスペインやポルトガルで生産されています。
コルク樫から剥がした樹皮で作られています。

 その木から初めて作ら取られた樹皮は一番皮(バージンコルク)と呼ばれていますが、
これはコルクには使用されません。

一番皮は繊維が隙間だらけでコルクには向かないのです(密封性がないため)。
コルク樫は皮を剝いで7~8年で樹皮が再生します。
2回目以降の剝皮で得られるコルクからワインコルクになります。


 現在のワインは3種類のコルクが使用されています。
一つ目は上記で説明した天然コルク。
ワイン用コルクとしての歴史もあり、何よりも見た目、雰囲気が抜群です!

二つ目は粉砕したコルクを圧縮して作った圧搾コルク。
コルク片を圧縮して作っているので繊維の密度が高く、
天然コルクよりもワイン用コルクとしての機能は、安定性を考えれば上とも言えます。

最後に合成樹脂製のコルクがあります。

次に進むとサッポログランポレールの5つの畑のパネルが見えます。

グランポレールとは「日本でしか作れない、日本のプレミアムワインを作る」を目的とし、
日本の畑で出来た葡萄を日本で醸造したサッポロのワインです。

5つの畑は北海道、長野、山梨、岡山、ヤキマヴァレー(アメリカ。今はヤキマヴァレーを除く4つの産地になっています)。
その中で岡山はマスカット・オブ・アレキサンドリアとマスカットベリーAが主に生産されています。

その4つの産地で収穫された葡萄は「グランポレール勝沼ワイナリー」と「サッポロワイン岡山ワイナリー」で醸造され、ワインになります。

次にワイン作りの工程でも出た徐梗機や発酵タンクを見学し、地下にある貯蔵庫へ。

左:縦型タンク        右:横型タンク 

そこは快晴の外とは違いうす暗く感じる所で、外気より少し暖かく感じる温度と湿度。

壁にはヨーロッパの伝統的なワインナリーのカーヴで見られる酵母菌や黒カビが・・・。

この壁は岡山ワイナリーの30年のワイン作りの歴史の足跡なんです。
ここで静かにワインたちは眠っています。


その先に大きな扉があり、そこが開かれると部屋いっぱいに樽が!!

見学者用に用意された熟成の様子が見られる樽もありました。

 その隣には空の樽がありました。

「蓋を開けてもいいですか?」と聞くと
微笑みながら「どうぞ!」と許可を頂き
蓋を開けて顔を近づけると…強烈な刺激臭が!!

実はこの樽、硫黄で殺菌中!
そのあと何人か挑戦してみるも、みんな撃沈…。(笑)

硫黄で殺菌し、次の熟成に使われているんです。

岡山ワイナリーではフレンチオーク樽とアメリカンオーク樽が主に使われています。
樽は内側を焦がして熟成に使われるのですが、焼きすぎてしまうと樽香が強くつき過ぎます。
そうするとせっかくのマスカットベリーAの長所、豊かな果実味や香りが樽香に負けてしまうそうです。

貯蔵庫の見学を終え、外に出るとそこには1台のトラックが…。
荷台には梗と廃棄される葡萄が乗っていました。

この葡萄は北海道から運ばれてきた「ケルナー」という葡萄でした。
ちょっと味見を…

噛んでみると酸味をやや強く感じました。

そして皮が厚かったです。因みにこれ、しぼった後のカスです(笑)

ワイン用の葡萄を食べる機会はなかなかないので貴重な経験ができました。




見学を終え、部屋に戻るといよいよ試飲です。

 
机の上には5本のワインが並べられていました。左の2本は発泡性白ワイン。
3本目、4本目は赤ワイン。一番右はブランデーです!
では左から…



① グランポレール 北海道ミュラートゥルガウスパークリング2011 白

北海道余市でつくられているドイツ系品種のミュラートゥルガウ。
甘い香りのあるワインですっきり飲みやすい。
本格シャンパンほど泡はなく、ビールのような微発泡ワインです。
北海道フェアなどでよく売れている商品だそうで、ワイナリーでは1200円ほどです。



② ポレール スパークリング アレキサンドリア 白

岡山県産マスカットアレキサンドリア100%使用。
甘いマスカットの香りと甘みがすごく飲みやすくミュラートゥルガウより甘口です。
中国地方限定商品。



③ グランポレール 岡山マスカットベリーA樽熟成2011 赤

 秋に収穫されたマスカットベリーAを12月頃から樽で6カ月ほど熟成。
マスカットベリーAはミディアムボディ、またはライトボディなので樽香は少しだけついています。
新樽を使ったり、長期に渡り樽で熟成させると樽香がつきすぎてしまうため、古樽で少し香りをつけているそうです。
マスカットベリーAの甘みと樽香のバランスが良い、岡山マスカットベリーA樽熟成2011。
2013国際ワインコンクールで銅賞を受賞しています。1400円ほど。



④ グランポレール 岡山マスカットベリーAバレルセレクト2011 赤

マスカットベリーA樽熟成と原料は同じで樽熟成によって違いができたものを樽熟用、バレルセレクト用と分けられて作られたものです。
さらにバレルセレクトは樽でもう4カ月ほど熟成させます。
樽熟成2011よりも樽香がしっかりとした味わいで深みを感じます。
3900本ほどしか作られていない限定品。
2013国際ワインコンクールで金賞を受賞。1200円ほどです。



⑤ グランポレール 岡山マスカット・オブ・アレキサンドリア<薫るマール>2010

マスカット・オブ・アレキサンドリアのマール??
すごい甘い香りです!
鼻を近づけるとマスカット・オブ・アレキサンドリアの上品でとても甘い香りが広がります。
アレキサンドリアでワインを作った後の搾り粕で作ります。
アレキサンドリアは粒が大きく搾りにくいため、搾った後の粕を集めるとまだ搾れる粕が残っているんです。
その残った粕でまたワインを作り、それを蒸留します。
 藤岡さんおススメの飲み方は冷凍庫でキンキンに冷やし、トロッとした状態で飲むと、
口に入れた時に口の中の温度でさらに香りが広がっておいしいそうです。
 






最後に。

「世界に誇る、日本のプレミアムワインを作りたい」。

グランポレールが目指しているのは、本場フランスやイタリアのワインではありません。

日本の風土の個性が生きた、日本でしか作れない独自のワインです。
 
ヨーロッパにもニューワールドにもない、和食に合う国産ワインが今、たくさん作られています。

そんな国産ワイン、自信を持っておススメします!!

この優しいおいしさ、みんなで和飲しませんか?



本来岡山限定のこのワイン。その魅力に惚れた僕たちはサッポロさんを説得して取扱開始!!

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